イベントレポート 第6623号
2015.12.22発行

omusubi不動産1周年感謝イベント:3粒目「Local Talk 地方のリノベーションと暮らし」レポート

omusubi不動産1周年記念イベント レポートNo,3

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2014年5月よりスタートしたomusubi不動産。少々お恥ずかしながら、感謝の意味を込めまして「omusubi不動産1周年感謝イベント『Local Talk Fes しゃべくり008』を開催しました!
当日の様子をレポートでご紹介いたします!

omusubi不動産は千葉県松戸市の八柱という地域にある、「おこめをつくる不動産屋」。
空き家や中古物件をリノベやDIYなどによって育てながら生かす取り組みをしています。

このomusubi不動産がある八柱は、JR松戸駅にも近いものの、高い建物は少なく、畑なども点在するのんびりした雰囲気が漂うエリアです。

実はこの八柱は、隠れたオーガニックエリアとして知られています。gd松戸ではおなじみのスローコーヒー、オーガニックCAMOOのほか、無農薬栽培の野菜を扱う八百屋さんなど、オーガニックに関連したお店がたくさんあるんです。

今回は、omusubi不動産や八柱にゆかりのあるゲストとともに、ホームタウンである八柱エリアを1日楽しむ盛りだくさんな企画です!

八柱の街を歩き回って満喫したあとは、オーガニックレストランCAMOOを会場に、スペシャルトークへ。

第3粒は、「Local Talk 地方のリノベーションと暮らし」と題して、今地方で起きているリノベーション、そして八柱エリアのポテンシャルについて語ります。

ゲストは、”ほしい未来”をつくるためのヒントを発信するウェブマガジン、greenz.jpプロデューサーの小野裕之さんと、omusubi不動産が運営するシェアアトリエ123ビルヂングのパートナーであり入居者でもある、つみき設計施工社の河野直さんです。
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小野さん(左)、河野さん(右)。

まずは、小野裕之さんのトークから。greenzといえば、「greenz.jp」というウェブメディアの印象が強いですが、実は企業や行政とのコラボレーションも多く行っています。

例えば、福岡市では、市民が自分のやりたいことに気づいて具体化する、つまりマイプロジェクトを行う人々の育成支援のプログラムを運営していたり、環境やエコに関連したイベント・ワークショップを企業のCSR部門とともに手がけたりしています。また、最近では地域の空き家や中古物件を改築し、運営していくためのプログラムを住民たち自身が考え、実施していくリノベーションスクールにも参画。

ウェブメディアという枠を超え、地方や都市部など、様々な場所で人々の思いが社会に広がっていく活動の手助けをしています。

その中での小野さんの役割は、greenzが回るためのお金づくり。お金を稼ぐということはあまり良いイメージで捉えられないことも多いですが、それはいわば自分たちがやりたいことを継続していくためのベース。

経営は、自分たちがやりたいこととそれを動かすための仕組みづくりと考えると、面白いことなのではないか?と小野さんは話します。
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小野さん。面白いことをするためには、どうやって回していくのか、経営の視点が重要だと語ります。

続いて、つみき設計施工社の河野直さんのトーク。
河野さんは、2010年に大学を卒業すると、どこにも就職することなく工務店を起業しました。当初はなかなかお仕事もなく、やっとできた1つ目の仕事は、ケーキ屋さんの軒先。河野さんたちが連日作業をしていると、そのお家のお父さんが河野さんたちの様子をずっとのぞいていました。

ある日、河野さんは思いきってお父さんを作業に誘ってみます。すると、次の日現場に行ってみると、なんとその日の作業予定だった壁が全て塗られている。ずっと作業をやってみたかったお父さんが、待ちきれずに塗ってしまっていたのです。

その様子をみて、家族皆が家づくりに関わっていくことの大切さを感じた河野さん。つみき設計施工社が、ただ与えられたものを買うだけの家づくりから、家族一緒に作っていく家づくりという方向を定めたきっかけはここにありました。

自分たちでリノベーションやDIYをすることがブームになってきている昨今、そうはいっても楽しいことばかりでないのも事実。溜まったゴミの掃除からスタートしたり、素人では立ち入りにくい左官の仕事もあったり。つみき設計施工社では、そうしたプロセスも皆でやることによって、楽しいだけでないけれど、自分たちで作っている実感を得られる家づくりを進めています。

現在は、omusubi不動産と一緒に市川にあるシェアアトリエ123ビルディングの運営や、greenzの新しいオフィスの内装を手がけています。
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河野さん。買うだけの家づくりから、ともに作る家づくりを目指して、ますます活躍の場が広がっています。

お二人の紹介が終わり、いよいよ本題へ。omusubi不動産が管理している物件の紹介がされ、「この場所をどうやって使っていったら良いか、アイデアが欲しい」という殿塚の要望で、リノベーションのアイデア相談会に!元お好み焼きやさんである物件を、どう地域の人々が集まる場所にできるか、という相談には、「お好み屋さんは単価が安く稼げるので、そのまま使った方がいいのでは」という経営視点からの小野さんのアドバイスが。

さらに、物件に対して人を募集するのではなく、「こんな人が来て欲しい!」という物件に対する求人募集をしたらいいのでは?という意見も!これまでの不動産とは違う、新しい集め方ですよね。ぜひやってみたい!と盛り上がりました。
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「このお好み焼きやさん物件はそのまま生かすべき!」と小野さんからのアドバイスが飛びます!

その他にも、個人病院が多く入っていたビルの活用方法など、会場全体を巻き込んだリノベーションアイデア相談会は、さらにヒートアップしたのでした。

最後に、河野さんからは、「自分たちの思いで形を作っていく建築と、物件に合わせて形を提案していく不動産の考え方の違いが面白かった。これからもこうして刺激し合う関係性でやっていきたい」という共に八柱や千葉を盛り上げていくプレイヤーとしてのコメントが。

また、小野さんからは「まちづくりは、やりたいという思いが強い人も多いけど、裸の王様にならないように」という、様々な地方の活動をみてきている小野さんだからこそのコメントがありました。

「今回、八柱にこうしてたくさんの人がきてくれるだけで嬉しかった。これからも、こうした様々な人々が関わることによって、地域が盛り上がっていく動きが加速していくと良いと思います。」という殿塚のコメントで締めくくられました。
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参加者も巻き込んだリノベーションアイデア大会に。

すっかり日も暮れ、この日最後のプログラム、4粒目「Local Talk 八柱をオーガニックにしよう&アフターパーティー」へ!

(text:原田恵)

各回のレポートは下記よりご覧いただけます♪
1粒目:「妄想会社八八商店食堂。新米おむすびとお酒を楽しむ1時間」
2粒目:「八柱さんぽと、みちばたコーヒー」
4粒目:「Local Talk 八柱をオーガニックシティにしよう&アフターパーティ」