おむすびマガジン 第898号
2014.7.15発行

OGAのDIYノート 3ページ目「床、貼ってみたいな。」

omusubi不動産の管理物件である遊戯ビル。もともとゲームセンターが入っていた商業ビルですが、ここに暮らすOGAさんがなんとも素敵なDIYをしているんです。

そんなOGAさんのDIYの過程をご紹介していく連載企画、「OGAのDIYノート」が始まりました。

是非ご覧くださいませ。

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「OGAのDIYノート」

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3ページ目「床、貼ってみたいな。」

【前回までのあらすじ:駅前のマンションに引っ越すことを決め、DIYで塗装作業。

壁と天井を塗り終えて、明るい1DKのお部屋が見えてきました。】

塗装作業を終え、次なる工程は床貼り。

「床は和の雰囲気を持った国産の素材を使う」、「無垢材を貼り、蜜ろうのワックスをかける」というふたつのこだわりを、いかに手間をかけずローコストで実現するか?これはかなりの難題でした。

しかし、この改装で決めていたのは、可能な限り自分の「やりたい」と思ったことを、思い通りの材料で作ること。

これをかなえるため、床は柔らかく加工しやすい杉でつくることにしました。といっても買うのはフローリング材ではなく、ネットで探した屋根下地用の板(野地板)です。板の両端には、サネという2枚の板をかみ合わせるのに便利な溝が付いており、表面は機械のヤスリでつるつるにしてありました。これはもしかしたら床に使えるのではないか?と思い、取り寄せてみることにしたのです。

9月最後の日、はるばる島根から床材が到着し、友人に手伝ってもらって部屋まで搬入しました。

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(搬入後の様子。右手前に見えるのが野地板です。これを1枚ずつ床に貼っていきます。)

DIYで床を貼る、というと、多くの人が「下地から作らなくては!」と思いがちですが、わたしは既存のクッションフロアを生かし、それを下地とみなすことにしました。そのほうが手間もかからないし、ゴミもでません。

ここからが貼り作業。元のクッションフロアの上に杉板を置き、サネ部分にビスを打っていきます。電動ドリルドライバーも家庭用のコードつきのものですが、電気の通っている室内なら延長コードを使えばこれで充分です。

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(だんだん床ができてきました。)

長さが中途半端になるところがあり、そこはノコギリで切って調整。ビスを打ってみて床が浮くようであれば、さらに数本、上からビスを打ちました。

床をすべて貼り終えたあとは、長野から取り寄せた蜜ろうを、オリーブオイルでとかしてワックスをつくり塗りました。

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(中くらいのなべにたくさんできたワックス。)

ワックスを塗ると床の木目がはっきりと浮き出て、まるで新築の日本家屋にいるような雰囲気になりました。今でも半年に一度ほどワックスがけをして、床の手入れをしながら暮らしています。

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(ワックスを塗り終えた床。しっとりとしたツヤが出てきました。)

おおよそここまでが転居前の作業でした。このあと実家から母が応援に来てくれて、3日ほどで荷造りをすませ、引っ越し。10月なかばから新しい生活が始まりました。

次回はキッチン周りのお話です。どうぞお楽しみに!

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OGA

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1985年茨城生まれ。地元の短大を出て上京。内装補修工などで5年働き、その後仕事を続けながら大学へ通い建築やデザインを学ぶ。 好きな建物は前川國男邸。 最近はあちこちでデザインやクラフトのワークショップをしている。二級建築士。